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皇室関係の報道を集めて紹介しています。女性宮家に反対、男系男子継承絶対の立場です。

秋篠宮さま発言が提起した問題とは? 皇族であっても眞子さまの結婚は庶民と同じ憲法下で「お二人だけの問題」

秋篠宮さま発言が提起した問題とは? 
皇族であっても眞子さまの結婚は庶民と同じ憲法下で「お二人だけの問題」

 秋篠宮さまの発言が提起した問題とはなにか?

自民党改憲案で「象徴」から「元首」になられる天皇陛下はどうかわるのか。

眞子さまの結婚は皇族であっても庶民と同じ憲法が適応されて「お二人だけの問題」だという。 

 

 

週刊ポスト>池上氏の解説

週刊ポスト2019年1月1・4日号

[大人として知っておくべき「平成31年」の意味]   

池上彰の特別講義「天皇とは何者なのか」

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ネット配信されている部分、全文転載:

https://www.news-postseven.com/archives/20181221_829426.html

池上彰氏が解説 日本の国家元首は「天皇」か「総理大臣」か 

その国の代表者を意味する「国家元首」。いったい、日本の国家元首は誰なのか。天皇? それとも総理大臣? “そうだったのか!”に答えてくれるジャーナリストの池上彰氏が、解説する。

 * * *
「元首」とは、外国に対して国家を代表する人のことです。例えば現在のアメリカの国家元首トランプ大統領で、イギリスの国家元首エリザベス女王です。

 日本国憲法には、国家元首の規定がありません。だから仮に「今の日本での国家元首は誰か」という試験問題が出たら、「明文規定はない」が正解です。

 日本の場合、天皇は「国民統合の象徴」だから日本を代表する人であり、当然のことながら元首である、との考え方もあります。他方、政治のトップこそが国家の代表なので総理大臣が元首である、との考え方もあります。天皇が日本の国家元首であるかどうかは、専門家の間でも意見が分かれる難問であるのです。

 一方、自国の国家元首から派遣された大使は、「この者を大使として認めてください」という信任状を相手国の国家元首に提出する慣習があります。日本に来た大使がそれを提出する相手は天皇なので、海外は、天皇を日本の国家元首とみていることがわかります。

週刊ポスト2019年1月1・4日号 

 

自民党改憲草案>「象徴」から「元首」になられる天皇陛下
具体的にどう変わるのか?

池上さんの解説では、 現憲法では国家元首は誰なのか「明文規定はない」が正しい回答なのだそうだが、自民党憲法改正草案では、以下のように書かれている。

 

自民党の憲法改正草案では、「天皇が元首であることは紛れも無い事実」であるから、曖昧さを解消するために明記することにしたと書かれている。

では実際に元首となった場合、今の象徴と何も変わらないのでしょうか。

 

天皇を「元首」とする憲法改正の意図はどこにあるか | 憲法道程

こちら↑のサイトでは、憲法学的にみて、今の憲法では元首は「内閣又は内閣総理大臣である」という解釈が多数派で、元首は「天皇」とみる説は少数派なのだという。

それなのに、「我が国において、天皇が元首であることは紛れもない事実」とまで言い切ってしまうのは、あまりにも乱暴すぎるのだそうだ。

象徴天皇であれば「形式的・儀礼的行為」にしか過ぎない国事行為が、元首になると「実質的意味」が与えられる。

その例として、

たとえば、天皇が式典等の場において「おことば」を発する際に何等かの「国政に関する権能」に含まれるような発言をしてしまった(または政治家等が意図的に天皇に国政に関する権能に属する発言をさせた)ような場合です。

あくまでも仮定の話ですが、たとえば天皇が式典で「日本はA国と同盟を結ぶべきだ」と発言したとしましょう。

このような特定の国と同盟を結ぶという行為は「国政に関する権能」に含まれるものと解されますが、現行憲法では天皇には「国事に関する行為」に含まれる権能しか認められていませんので、仮にこのような「おことば」を天皇が発したとしても、その発言は公的には「なかったもの」として扱われます。

現行憲法では天皇に「国政に関する権能」は認められていませんので、その権能に含まれる「おことば」自体も内政的または外交的にも「存在しないもの」として国政に全く影響をあたえないものと解釈されるからです。

一方、憲法が改正されて、天皇に「元首」としての地位が与えられ、その「国事に関する行為」に「実質的・実務的行為」としての権能、すなわち「実質的な意味」が与えられた場合には異なります。

なぜなら、天皇に「元首」の地位が与えられれば、その「日本はA国と同盟を結ぶべきだ」という天皇の「おことば」は「形式的・儀礼的」な発言にとどまらず、実質的な意味を持つことになりますので、公的に「なかったもの」として扱うことはできなくなるからです。

天皇憲法自民党改正草案における憲法)で「元首」としての地位が与えられ、その国事行為に「実質的・実務的行為」としての権能である「実質的な意味」が生じるようになれば、その「元首としての発言」を考慮に入れて政府は国政(国の統治)を行わなければならなくなるでしょう。

 

上の解釈が正しいのだとしたら、現憲法上の象徴のお立場の今でさえ、お言葉一つで、皇室典範に無い退位が叶ってしまったり、女性宮家も実現しそうな力を持つ天皇の影響力は、元首になることでさらに強力になりそうです。

上のサイトでは、

一部の政治家や勢力が天皇の「おことば」を国政のために利用しようと企む場合には問題が生じます。

と書いているのですが、政治家が利用する以前に天皇陛下ご自身が“ある"政治思想に染まってしまい特定の国に肩入れした発言などがあった場合、陛下の発言が政権を振り回して混乱させることもありえるのではないでしょうか。

天皇皇后両陛下は韓国に訪問することが悲願だと書かれていましたが、新天皇はどうなのでしょうか。

元首である時と、象徴である時で、周りはこの発言はどう捉えてどう対処するのか少し心配です。

 

秋篠宮さまの発言が提起した問題

上のポストの記事での、秋篠宮さまの誕生日会見での発言について。

 戦前の宮中祭祀は国家の重要な行事でしたが、戦後は政教分離の原則のもと、神道儀式は皇室の私的な活動と考えられるようになりました。

 

先の誕生日会見で、秋篠宮が提起したものの一つは、「宗教色の強い大嘗祭に国費を投入していいのか」という政教分離の問題でした。

 

◾️なぜ、政治的な発言をしてはいけないのか

 

憲法第4条は「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない」

天皇の政治的発言は固く禁じられています。

今上天皇は退位に伴う様々な行事を、なるべく質素にすべしとの意向を持つとされます。秋篠宮はその意を汲んでもっと慎ましくあるべきではと呼びかけたのでしょう。

とはいえ、大嘗祭に国費を用いるかどうかは政治の話であり、秋篠宮の発言は憲法に抵触する恐れがあります。識者の間では、秋篠宮天皇ではなく、皇族なので発言権はあるとの意見がある一方、皇位継承順位が2位であることから、いずれ天皇の方が政治的な発言をするのは問題があるとの意見もあります。

難しいのは、今後、政府が大嘗祭の公費支出を見直せば、秋篠宮発言はまさに政府を動かした政治的発言となることです。かといって、政府が一切応じないでいると、あえて踏み込んだ発言をした秋篠宮の思いが黙殺されます。

非常に皮肉な状態になっている。

 

天皇は、日本国民の統合の象徴として様々な国事行為を担うと同時に、日本国民の安寧を願ってお祈りをする、神道のトップに立つ方でもあります。この「二面性」が天皇をめぐる様々な場面で、解き難い難問として浮上するのです。

 

秋篠宮さまの発言は「政府がそのお言葉の通りに公費支出を見直せば政治的発言となってしまう」ということ、そうなると大嘗祭の簡素化が現実になったことは、秋篠宮さまの発言を政治的なものにしてしまったということになりませんか。

 

またもうひとつ、「宗教色の強い大嘗祭に国費を投入していいのか」という政教分離の問題も提起しているということですが、これもまたどんどん憲法に沿って考えていけば、皇室の宗教儀式そのものが問題になりそうな気がします。

 

 

陛下の「憲法を守れ」は政治的な発言にならないか?

秋篠宮さまの発言が政治的な発言になる可能性を説明しながら、天皇陛下や皇太子殿下の護憲発言は政治的発言とはならないのでしょうか。

憲法の中には憲法擁護義務があるから、陛下の「護憲発言」は憲法の規定に則った真っ当な発言だが、改憲を考える安倍首相にとっては面白くない発言でしょうと書かれています。

 

◾️天皇と安倍首相の不思議な緊張関係

 

この先、注目されるのは憲法をめぐる新天皇と安倍首相の関係です。安倍首相が「今の憲法には問題がある」と改憲を持ち出してから、天皇は護憲の象徴になりました。

両者の関係は不思議です。憲法の中には憲法擁護義務があり、公務員は憲法を守らなければなりません。

天皇もこの義務を負い、今上天皇や皇太子、秋篠宮は折に触れて「憲法に則って~」と発言します。

これは憲法の規定に則ったまっとうな発言ですが、憲法を変えたい安倍首相としてはおもしろくないでしょう。

 

しかも次の天皇となる皇太子は、戦後70年に当たる2015年の誕生日会見でこう述べています。

「私は常々、過去の天皇が歩んでこられた道と、天皇は日本国、そして国民統合の象徴であるとの日本国憲法の規定に思いを致すよう心掛けております」

通常、世界各国で与党は憲法を守り、野党は政権交代して憲法を改正すること目指します。

ところが日本は与党が憲法改正、野党が護憲とねじれている。

ゆえに結果として、憲法を守ろうとする天皇と、憲法を変えたい首相の間に緊張関係が生じます。

即位後、新天皇がどれくらい護憲のニュアンスを打ち出すのか。それに対して安倍首相がどのような姿勢を示すのか。新しく即位される天皇の「お言葉」が注目されます。

 

これって、天皇のお言葉次第では憲法改正はできないものと示唆していませんか。

それはやっぱり天皇が政治的な発言をされているということではないのでしょうか。

 

憲法的に解釈する眞子さまと小室さんの結婚

◾️眞子さまは自由に結婚できないのか。

 

17年5月、大学の同級生である小室圭さんと秋篠宮眞子さまの婚約の意向が報じられ、祝賀ムードに包まれました。しかし小室さんお母親の金銭問題などが明るみとなり、一転して婚約は延期されました。

 

前出の誕生日会見で秋篠宮は「二人が結婚したいという気持ちがあるのであれば、それ相応の対応をすべき」と結婚に言及し、多くの人が納得して喜ぶ状況にならないと婚約に当たる「納采の儀」を行えないと述べました。娘を思う父親としての発言でした。

憲法は結婚について「両性の合意のみにより成り立つ」と規定します。

眞子さまが結婚相手に誰を選ぼうと自由であり、今後の展開はおふたりと家族にしかわかりません。

 

皇族が庶民と同じ憲法下で結婚を考えるのがおかしいと思うのですが、憲法に忠実に従うとこうなるというのですね。

さらに憲法にこだわりすぎるとこんな記事も出てきます。

共同通信では、憲法では「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し・・」なのだから、秋篠宮さまが「『多くの人が納得し、喜んでくれる状況』を設定したりすることは、憲法に反している」と書いているのです。

異例の対応 「結婚の条件」に無批判だったメディア 不可視の天皇制(4) - 共同通信 | This kiji is

〜略〜

法に戻って考えたい。憲法24条1項は結婚についてこう定める。

 「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない」

 結婚が「両性」の合意のみに基づくというのは、もう古いだろう。異性婚ではない結婚が認められつつある。それゆえ、この条項の今日的な意味は、2人の当事者の合意こそが結婚の必要十分条件だという点にある。2人の合意以外、誰かの同意も許可も、もちろん周囲の祝福もいらない。また、錯誤や強制に基づいていたり、何かの取引や見返りによってなされたりしてはならない(余談だが学生時代、親族法の教授が「何年かたって見間違いだったと錯誤無効を主張しても認められないよ」とジョークを言い、かなり受けた)。

 そうだとすれば、娘との結婚を望む人に親が何らかの行動を求めたり、婚約の条件として「多くの人が納得し、喜んでくれる状況」を設定したりすることは、憲法に反している。

 既に見たように、天皇・皇族は表現の自由を制限されている。ここに来てあらわになっているのはさらに、結婚の自由もないということだ。

 結婚については皇室典範10条が「皇族男子の婚姻は、皇室会議の議を経ることを要する」と規定するが、皇族女子には言及していない。とすれば法的にも、憲法24条の原則に立ち返るべきではないか。

 親が子どもの結婚にハードルを設ける。家庭内ではよくあることかもしれない。それは親子の間にあつれきを生むもしれない。それでもあなたの結婚は、あなたの自由なのだ。

 だが、日本の象徴たる人の一族によるそのような言動を、私たちが違和感なく受け入れるとすれば、彼らに象徴された私たち日本国民もまた、結婚は二人の合意だけで成立するものではない(そんなに甘いものではない)と認めることにつながっていきはしないか。

 皇族の結婚について、両性の合意以外の条件が加わろうとするなら、メディアはそのときこそ私事の領域としてスルーするか、あるいは条件が付加されることの正当性いかんにまで、考察を進めるべきであった。

 そうならなかった責任の多くはメディアに帰される。しかし、究極の理由は憲法1条にこそあると、私は思う。

 

 

共同通信はメディアが「多くの人が納得し、喜んでくれる状況」という条件を秋篠宮さまが付加されることの正当性いかんにまで考察を進めるべきであったと書いています。

 

陛下のお言葉一つで典範にない退位が可能になったり、秋篠宮さまの発言で宮内庁長官が謝ったり、実際大嘗祭の簡素化も行われたり、それだけの発言力、影響力がある皇族方なのに、結婚の条件だけは庶民と同じとはおかしくないでしょうか。

 

庶民でも強引に引っぺがしてもやめさせる結婚だと思うのですが、そこに憲法違反だとか言ってくる人がいるのでややこしくなるのですね。

 

 

 おまけ)

自民党改憲草案の天皇陛下に関わる部分については、以下のような指摘(ツイート)もあります。