女性セブンの「未来の皇室が抱える待ったなしの大問題」という記事
陛下の退位と、眞子様の結婚で公務の担い手がなくなる、皇族の減少、皇統、このままでは皇室の存亡の危機だとして5人の識者からの意見を紹介。
女性セブン2018年1月4日号
何が皇室の抱える大問題なのか
陛下の退位が`19年4月末に決定し、両陛下は第一線から離れられることになる。それに先立つ`18年11月4日、眞子様が結婚される。
つまり、両陛下も眞子様も「公務」を担うことができなくなる。
皇族の減少、それによる皇室としてのこれまでと同じように活動して「務め」を果たすことが不可能になる。
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そこで取りざたされているのが、今回、陛下の退位にまつわる特例法の付帯決議にも記された「女性宮家創設」だ。
`11年11月、当時の羽毛田慎吾宮内庁長官が、野田佳彦首相に検討を要請し議論がスタート。翌`12年10月には皇室典範改正へ向けた論点整理が発表された。
だが、それから2ヶ月後、2度目の首相就任を果たした安倍晋三首相が「女性宮家を認めてしまえば、将来女系天皇が誕生する可能性が高い」と表明し、一切を白紙撤回した。
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このままいけば、皇太子様に続いて、秋篠宮様、悠仁様、という順番で行為が継承されていくことになる。
「悠仁様はまだ11才。ですが、悠長なことは言ってられません。
口にすることは憚れますが“万が一”が起こらないとは言い切れない。実際、悠仁様が乗った車が高速道路上で接触事故を起こしたこともありましたから」(宮内庁関係者)
私たちの生活と一説に絡み合いながら、常に皇室はそこに存在していた。
だが、今、皇室はその存亡の危機にある。
(太字は管理人がつけました。そんな心配をするのなら、手薄とされている悠仁さまの警備はどう改善されているのでしょうか。)
5人の識者による意見
一部抜粋、太字は管理人がつけています。
1. 原武史さん
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「皇位継承の議論の前に「血の汚れ」という考えにメスを」
男系男子に固執することは、現実的には将来、悠仁親王の結婚相手に男子が誕生するまでとにかく子供を産ませるということにしか解決策はありません。昭和天皇の妻である香淳皇后は今上天皇を産むまでに4人の女子を産んでいます。5人目に、やっと皇位継承権を持つ男子が生まれた。現代においてこれと同じようなことを強制すれば、立派な人権侵害と言わざるを得ません。
明治初期に天皇が全国を回った時、地方の人々が天皇をすんなりと迎えたのは、政府が作った新党のイデオロギーを受け入れたからではなく、民俗学的な「生き神」だと思ったからです。こうした「生き神」信仰は、今なお残っています。仮に高騰が途切れたとしても、必ずまた別の「生き神」が出てくる。天皇という存在や皇室がなくなったとしても、その信仰自体は残ると思います。
ただ、私は、もっと根本的な問題がるような気がしています。それは、皇室に男性よりも女性により多くのプレッシャー、負担がかかるようなしきたりが厳然と残っているということです。
端的に言えば、「血の汚れ」の問題です。`16年の天皇の「おことば」からもわかるように、天皇皇后が重要視していることの1つは「祈り」です。宮中祭祀はその最たるものと言っていい。ですが、宮中には女性の生理や出産にともなう産褥を汚れと捉える考え方があります。生理中であれば、宮中三殿に上がることさえできない。明治以前からのしきたりによって絶対的な「男女の差異」を認めてしまっている。そこにメスを入れようとしない限り、女性天皇や女系天皇に関する議論は足元がおぼつかないままだと思います。
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2. 内田樹さん
思想家、神戸女学院大学名誉教授。
『皇室は“国民のモデル”。現代的な家族間から離れすぎてはいけない」
代々続く老舗の店は、暖簾を守るために様々な工夫をしています。男系で繋げない場合は、養子を取ったり婿を迎え入れたりして工夫しているし、女性が経営を引き継ぐ例も珍しくありません。
それが、一般市民の家督の継承の仕方です。そういう時代に皇室だけが男系の男子という決まりに執着していては、ロールモデルになりません。現代的な家族の形から遠く離れた皇室のあり方を国民は決して求めていないと思います。
そういった意味では、女性宮家や女性・女系天皇ということにまで裾野を広げていくことに私は何の違和感も持ちません。当然のことだと思う。
皇位は男系で連綿と受け継がれてきたと言いますが、例えば代25代の武烈天皇から第26代継体天皇の間では10親等離れています。今、そのような無理を押してまで男系の万世一系を継ぐことを国民は望まないでしょう。
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3. 辛酸なめ子さん
「眞子様さまのご結婚で図らずも女性宮家の創設を心配してしまう。」
皇室にはずっと存続してほしいけど、つい最近、女性宮家って女性皇族を幸せにするのか、意外に大変なんじゃないかって心配しています。
イギリスでヘンリー王子とメーガン・マークるさんの結婚が決まりましたが、日本でも皇室と民間の垣根が少しづつ下がっています。眞子さまも学生時代から交際していた「いたって普通」な小室圭さんと結婚するわけですからね。でも、その結婚で図らずも別の不安が浮き彫りになったというか。
初めてテレビに映った時には、小室さんのことを「好青年」と思ったんですが、そのあといろいろ報じられて、お母さんの借金問題が出てきたりして、今では「本当に大丈夫なの?」っていうのがいちばんです。
とはいえ、眞子さまのことを小室さんが心から愛していれば乗り越えられると思います。ただ、もしこの先女性宮家の創設が本当に決まったら、佳子さまや愛子さまは自由にお相手選びもできなくなっちゃうんだろうなって。
宮家を作るのいいけれど、「結婚して子供を産んで」となるならば、女性皇族の将来が心配でたまりません。
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4. 田原総一郎さん
男女同権となった現在でも決まりごとだけが残っている。そんなことが許されるわけもありません。早々に皇室典範を改正すべきです。
皇室の活動を維持するために女性宮家創設は必須ですし、場合によっては、降嫁した女性皇族が「準皇族」と言った形式で務めを手伝っていくことも必要でしょう。
さらにその先、少なくても女性天皇への道は開かれるべきです。
その上で、皇太子さま、秋篠宮様に続いて、愛子さまが天皇に即位されるべきだと考えています。
愛子さまは悠仁さまより年長であり、かつ皇太子家に長子として生まれた存在です。愛子さまが帝王学を学ばれていないという声が上がるかもしれませんが、祖父である陛下、父の皇太子さまのお姿をつね日ごろからすぐそばで見て学び、育ってこられているのですから全く問題ありません。
むしろ、陛下こそ愛子さまに天皇になってほしいと願っているのではないでしょうか。
これまで陛下が遵守されてきた憲法で「法の下の平等」、つまり男女同権がうたわれているのですから、当然のことでしょう。
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5. 竹田恒泰さん
「『皇室を守る』。それこそが、皇室の崩壊を招く」
平たく言ってしまえが、女性宮家とは「民間出身の男性を皇族にする」ということです。
創設にあたっては、夫や子供の立場をどうするかということが議論されるでしょうが、では宮家投手の女性皇族を妻にした男性が、民間人として民間企業で普通に働けますか?
そうなると皇室に迎え入れるしか無くなるわけです。ですが、皇室においてそんなことはただの一度もありません。
女性宮家を認めないということは、結婚後の女性皇族を排除したのではなく、民間出身の男性皇族を排除してきた歴史なのです。
天皇はなぜ天皇なのか、といえば、紛れもなく「血統の原理」です。受験や選挙で辿り着くわけでもなく、闘争の末勝ち取るわけでもありません。その星に生まれたものが、粛々と宿命を背負っていくのです。
しかし女性宮家を創設すると、この原理が崩れることになります。
つまり、本来ならその星のもとに生まれたわけではない人間にまで、天皇の座への道が開かれてしまうことを意味しています。
そうなった時、果たしてそれを日本の皇室と呼べるのでしょうか。
「皇室を守るため」
そう声高に叫んでいる女性宮家容認派は、それこそが皇室の崩壊を招くということを理解していないのです。
~中略~
ではどうするべきか。
解決策は、「血のスペア」「血の伴奏者」である宮家が、本来の役割を取り戻すことです。
単純な話で、旧皇族を活用すればいいんです。1947年、GHQによって民間人となった11宮家のうち、5つの宮家は存続しています。
今も男系の血筋を引く人が存在しています。具体的は方法は2つ。旧宮家を後席に復帰させること。あるいは、断絶することが決まっている三笠の宮家か高円宮家の養子にすること。
戦後70年が経過していて、「名前も顔も知らない旧宮家の人が皇族になるなんて」という意見もあるでしょうが、どこの誰かもわからない人を皇室に迎え入れようとする女性宮家なんかよりも、よっぽど現実的なのではないでしょうか。
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感想
旧宮家には男系男子がたくさんいるのです。
旧宮家の方に皇籍復帰していただければ、男系男子のまま皇統はつないでいけるのです。
それなのに、そのことにふれる人がたった一人。
男系男子でつなぐために悠仁様のお嫁さんに男子が生まれるまで子供を作ることを強制するのは人権侵害だとか(原武史さん)、
男系男子でつなぐために武烈天皇から継体天皇へ10等身離れていた例を取り、
『そのような無理を押してまで男系の万世一系を継ぐことを国民は望まない』と決めつけていたり(内田樹さん)、
『陛下が遵守されてきた憲法で「法の下の平等」、つまり男女同権がうたわれているのですから(愛子様が天皇になるのは当然だ)』
と田原総一郎さんがいったり。
人権侵害、法の下の平等、男女同権、こんな言葉を持ち出したら皇族には職業選択の自由もないし、選挙権もない、その代わりに国民全員が支えている特権階級とも言える存在であることがそもそもおかしいではないか。
男系男子でつないできた伝統の上での今上陛下であるのに、その正当性も現代に照らしたらおかしいと言っているようにも聞こえる。
側室制度がなければ男系男子で繋げないというのも、女性、女系天皇派がすぐに使う言葉だけれど、男系男子で繋ぎたくないための理屈にしか聞こえない。
本心は、何が何でも女性宮家、女性天皇・女系天皇にして皇統を断絶したいのではないのかと疑っている。
「ギラの日本を守りたい」のブログからお借りした旧宮家の系図です。
竹田恒泰さんが29歳になっていますから、今から13年くらい前に作られたものだと思います。(竹田さんは現在42歳((1975年生まれ))
最近の竹田さんのお話しでは、旧宮家の方にたくさんの男児が生まれている、悠仁様と年齢の近い子供もいると発言されています。
そのお子様を養子に迎えたり、旧宮家の男性から愛子さまの結婚相手を選べば、男系男子を維持したまま愛子さまも皇后として皇室に残れるのに、その可能性さえ誰も言わないのが不思議でしょうがないですね。
そんなに民間の男子を皇族にしたいのは何故なんでしょうか。